こんな風に食べるのが好き
(堀井 和子)
10人の人物の「お気に入りの食べ物と
その食べるシチュエーション」をまとめた一冊。
この本で一番心に残った文章がある
『おいしく食べるためにぴったりの組み合わせを考える時に、
1人1人が魅かれる色、好きな色を丁寧に選んでいく。
色だけではなく、形についても柄についても、
そうして選んだものがレイアウトされると、確かにその人の
個性が感じられる。途中で諦めたりしないで、時間をかけて、
いろいろな要素を構成していって、自分らしいニュアンスが作れたら素敵だ。』
この考えは「食べる」ということだけでなく、生活すること
人と付き合うこと、働くこと、そのほか人生全体において
言えることだと思う。
しんどくても途中で諦めず、少しずつ「自分らしさ」を見つけていく・・・・
そんな風に生きていけたらとてもいいだろう。
この本はとても穏やかで心に残る文章が綴られている。
そして写真はどれも「想像力をかきたててくれる」。
どのショットもシンプルで必要最小限の物しか写っていないけれど
「この道具達は普段どんな風に使われているのだろう?」
「この写真の向こう側ではどんな暮らしが成り立っているんだろう?」
そんな風にどんどんイメージが膨らんでいってワクワクする。
この本は一見物静かに見えて、それでいてどこまでも
イマジネーションが広がっていく。とても不思議で素敵な本だ。
(堀井和子さんの本は以前のブログでも紹介しました。そちらもご覧下さい)
教訓:読むと毎日の「食べること」を大事にしたくなってくる。
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