つかこうへいさん作の「出発」を見てきました。
先月で公演は終了しているのですが
感想をまとめるのに時間が経ってしまいました。
ストーリーは父親が失踪(?)した岡山家の
家族の姿を描く物語なのですが・・・
とても一言ではまとめられません。
思わせぶりなセリフや描写は
深読みしようとすれば、いくらでもできそうですが
私はあえてシンプルに、本能にまかせて見ることにしました。
舞台上の役者さんのセリフ、動き、音楽に身を任せていると
いつの間にか、わははと笑ったり、じんわりと泣きそうになっていました。
理屈じゃない。これがつかこうへいさんのパワーなのでしょう。
物語の展開は結構むちゃくちゃ。
オオサンショウウオとか、パイロットとか
登場人物による主役の奪い合いとか
でも何でもありのルール無用、それがつか作品!
面白いお芝居にセオリーなんていらないんだと思いました。
終盤、長男は愛する妻を笑わせるために
ピエロを演じスーパーマンになり
本気で空へ向かって飛ぼうとする。
愚直なまでのまっすぐさに強く胸を打たれました。
長男役の戸塚祥太さんはとても素晴らしい演技。
長男の嫁役の村川絵梨さんも
こんなに芸達者な女優さんだとは知らなかったです。
物語の主人公は長男の一郎なのですが
本当は出演者全員だと思いました。
それくらい一人一人の役者さんが
この奇妙だけど温かい物語に溶け込んでいた。
つかこうへい作品を、現代の若い人達に見てもらおうとした
演出、脚色の錦織さんはじめ、スタッフの皆さんの
心意気に拍手したくなりました。
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