「ソラシド」 (吉田篤弘)
ざっくりとしたあらすじ:
小説家の主人公はふとしたきっかけから
自分の青春時代に存在した「ソラシド」という
女性音楽デュオの事を調べ始める。
時代を遡り自分の歴史を振り返りながら
やがて彼の中の「ソラシド」は独自の物語を紡ぎだし・・・
とにかく吉田篤弘さんの魅力に私は完敗だ。
最近本の感想を書いてませんでしたが、
その間も沢山本を読んでいて、中でも吉田作品は
もうかなりの割合で読んでいます。
どの物語も、シンプルで美しい。
そしておとぎ話のようなのに、とてもリアル。
読んでいる内にトリップして抜け出せなくなる。
個人的には物語の一番最後がうまく解釈できなかった。
もちろん読者それぞれの受け止め方があるのだろうけど
だから時間が経ったらぜひ再読したいと思う。
また吉田篤弘さんの物語には、レコードが沢山出てくる。
特にこの物語にはレコードとして名曲の数々が出てくる
私は音楽に疎いので、その名曲達は
ただの記号に過ぎなかったのだが、
途中から思い立ってネットでタイトルを検索して聴いてみた
音楽を聴きながら、その音楽について書かれた物語を読む
それはとても不思議な経験だった。
教訓:はじまりからおわりまで独特の世界。
一本の上質な映画を見ているような気持になる。
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